神楽
静岡市無形民俗文化財
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最終更新日  2007.4.10



有東木の神楽
'01.4.4
神楽
神楽は盆踊りと並ぶ有東木を代表する二大伝統芸能の一つで ある。有東木では春季祭典、秋季祭典と呼び春と秋に1回ずつ行われる。盆踊 りは特別な感心のない方にとっては退屈なものかもしれない。しかし神楽は奉 納舞というだけに、その華やかな衣装が示すように、あるいは、太刀の舞、火 の舞のような曲芸的要素をもった舞があることが示すように神様をも飽きさせ ない見せるためのものである。したがって見るだけでも十分楽しめる。
神楽は「踊る」とは言わない。「舞う」という。この違いが神楽の神楽た る所以である。

春季祭典4月第一土曜日
ただし4/1,2,3が土曜日の場合は第二土曜日
13:00〜18:00頃
秋季祭典10月第二土曜日13:00〜18:00頃

プログラム
現在伝承されている演目は16ある。ただし時間の制約により16全て舞うことは少ない。順番は 初めが神迎え、おりんめ、天王、高嶺、終わりが火の舞、神帰しと決まっているが、その他に決めはない。また、天王 と高嶺は舞手を替えて複数回舞う。舞い始めは午後2時頃、終了は6時頃となる。
下表の特徴の欄に記載した内容は静岡市教育委員会制作ビデオ『有東木の神楽』による。
舞の名称 人数 時間 特徴
@  神迎えの舞  (かみむかえ)
神迎え
'02.10.12
4分
神を招く舞で、鈴と扇子を持つ。
禰宜様、町内会長始め町内会役員、来賓、各組の組長等が拝殿をコの字に囲んで座る。特等席である。その他 の観客は焚き火の周りや、大杉の根元に敷いたゴザに座る。当番組の用意してくれるお酒とおでん等をいただきな がら4時間少々の時を過ごす。
A  おりんめの舞
おりんめ
'02.10.12
6分
おりんめの舞には神歌がつく。歌う のは笛を担当する男衆。
有東木の舞のほとんどは東西南北の四隅と中央に向かって舞う。駿河神楽の中でも安倍川流域と井川に見られる特徴で、 その他の地域では辺に向かう。
B  天王の舞  (てんのう)
天王
'02.10.12
15分
四隅ではなく辺に向かって舞うのが特徴。右手に鈴、左手に扇子を持ち三人で舞う。舞い始めに本殿左方向に 位置する舞手を『しん』と呼ぶ。複数で舞う神楽はこの『しん』となる人を中心に舞う。天王の舞では扇子から榊、 さらに幣束へと採物を持ち替えていく。
C  高嶺の舞  (たかね)
高嶺
'02.10.12
13分
採物は鈴と太刀。くずしでは太刀を腹の付近で平らに構え、最初は内へ次に外へと四人が同じように舞っていく。

当番組の女性達は、少し離れた所に設置した釜戸でおでんを煮たり、酒の燗をつけたり、時には酌に廻ったりする。

D  八王子の舞  (はちおうじ)
八王子
'02.10.12
17分
右手に鈴、左手に刀を持ち四人で舞う。全ての神楽に笛と太鼓の囃子がつく。導入部で舞手が腰を下ろして いる際に奏でる『おろし』、ゆったりとした舞の『大拍子』、笛・太鼓の調子が速くなる『くずし』、そして再び『おろし』、 『大拍子』というように囃子が構成されている。それぞれの舞の特徴は『くずし』の音局で表現される。八王子の舞では、 くずしの際、座って刀を振る所作がある。
E  三方の舞  (さんぼう)
三方
'02.10.12
24分
採物の筒から五色の切紙を散らす美しい舞。くずしの際、三人が肩を組み左右にまわる所作がある。
F  弓の舞  (ゆみのまい)
弓の舞
'02.10.12
12分
弓の舞は笛休めと呼ばれ、神歌を伴う舞。舞手が放った矢は魔除になると言われている。
G  松竹梅の舞  (しょうちくばい)
松竹梅
'02.10.12
26分
背中に松竹梅を背負って三人で舞う。有東木の神楽の中で最も優雅と言われる。 くずしの音局が、くずし、清水くずし、くずしと三回変わるのが特徴。清水くずしでは舞手が三角形を維持したまま 四隅を舞っていく。
H  太刀の舞  (たちのまい)
太刀の舞
'01.10.13
13分
太刀の舞は一人で舞う。採物として鈴と太刀を持ち、くずしでは太刀を振り回す勇壮な舞である。
I  太刀三方の舞  (たちさんぼう)
太刀三方
'02.4.4
18分
鈴と太刀を持ち三人で舞う邪気退散の舞。囃子と舞い筋は三方の舞いと同じで、 くずしの際激しく太刀を振る所作に特徴がある。

司会進行や次の舞い方への気配りなどは副組長の仕事である。マイクと時計と衣装部屋を気にしながら休む暇がない。

J  侍の舞  (さむらい)
侍
'01.10.13
10分
舞台登場から退場まで含め舞である。威風堂々とした舞。刀を振りかざす所作がある。村に災いをよせつけることのない 迫力を感じさせる。
K  幣の舞  (へいのまい)
幣の舞
'02.10.12
13分
鈴と幣束持って一人で舞う。
L  恵比寿舞  (えびすまい)
恵比須舞
'02.4.4
19分
恵比寿ときつね、おおすけと呼ばれる翁が登場する目出度い舞である。恵比寿が釣りをするけれども なかなか釣れず、やっと釣れた魚をきつねに奪われうなだれているところにおおすけが登場する。おおすけは土産をたくさん 持参して、恵比寿だけでなく観客にも振舞う。
M  恵比寿大黒の舞  (えびすだいこく)
恵比須大黒
'01.10.13
11分
恵比寿と大黒が釣糸を垂らし、次々に魚を釣って大喜びして帰って行くという目出度い内容の舞。退場の際には 『喜び』という特別な笛を吹く。

魚を釣る恵比寿と大黒のユーモラスな演技に観客から笑いと拍手が起こる。

N  火の舞  (ひのまい)
火の舞
'02.10.12
16分
辺りが暗闇に包まれる午後6時頃、いよいよ火の舞が奉納される。採物の先に火をつけると 照明が落とされ、火の舞の炎だけが拝殿を照らす。
O  神帰しの舞  (かみがえし)
神帰し
'02.4.4
5分
最後に神帰しを舞って全演目を終了する。

御遷宮
四年に一度の閏年春季祭典に御遷宮ごせんぐうと称して 神輿渡御みこしとぎょが行われる。神社で 神事を済ませると、神輿が境内から出発して西沢橋を渡り、公民館前まで巡行する。神輿は公民館前に設えた 御旅所おたびしょに納められ、 その前で祝詞奏上のりとそうじょうなどの一連の神事を行う。 以前は西沢橋のたもとに御旅所を設けていた。
春季祭典が雨天の場合は秋季祭典に御遷宮を行う。

以下広辞苑より
【遷宮】神社の本殿の造営修理に際し、神体をうつすこと。
【神輿】神幸しんこうの際、神体または 御霊代みたましろが乗るとされる輿。形状は四角形・六角形 ・八角形などで、多くは木製黒漆、金銅こんどう金具付。屋蓋 の中央には鳳凰または 葱花そうかを置き、台には2本の棒を縦に貫いて ながえとし、 く便に供する。
【渡御】天皇・皇后または神輿のお出かけになること。おでまし。後には将軍にも用いられた。
【御旅所】神社の祭礼に、神輿が本宮から御旅して仮にとどまる所。おたびのみや。みこしやど。おたびどころ。
【神幸】遷宮または祭礼に際し、神体が神輿や御船代に乗って神殿または御旅所などに渡御すること。
【御霊代】心霊に代えてまつるもの。神体。霊璽れいじ
【輿】屋形の内に人をのせ、その下にある2本の長柄で肩に き上げ、または手で腰の辺にささえて運ぶ乗物。

運営
町内会として開催している。
盆踊りと同じように当番組が準備、接待、片付け等にあたり、芸能保存会が舞の指導を行う。 練習は公民館において10日前頃から数日置きに4夜行う。練習には子供達(男子小中学生)も参加し、本番でも舞う。
費用は各戸の祭典費と当日のご祝儀でまかなう。

その他
■ 春季祭典日変更('06.1.25)
2006年4月の春季祭典から開催日を変更 変更前 4月4日 → 変更後 4月第一土曜日(ただし4/1,2,3が土曜日の場合は第二土曜日)
■ オリビラキの取り止め('06.2.21)
2006年4月の春季祭典から、長年行われてきたオリビラキ(直会)を簡素化の一環として取り止めることになった。

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